KITAKAMI NEWS

【市民ライター投稿記事】水と緑の癒しスポット

2022年6月20日

市民ライター 赤平恵里

 

みなさま、こんにちは。
北上市市民ライター「赤平恵里」です。前年度から継続して活動させて頂くことになりました。今期も北上の“いいね”を様々、発信していきたいと思います。
よろしくお願いいたします。

 

 

あっという間に季節は初夏。日差しが眩しい新緑の季節ですね。
「お天気も良いし外出したいけど、遠出はまだちょっと…」
「家ではできることが限られて、子どもたちがゲーム、テレビなどメディアに依存してしまって…」
と躊躇、お悩みのみなさま。わかります! わたしもです。

 

 

コロナ渦で何かと我慢の多いここ数年。そういったストレス解消の手段としてわたしがよく行っていることは「散策」と「読書」です。普段、車で何気なく通り過ぎている見慣れた風景も、時間をかけてゆっくり歩いてみると、今まで気づかなかったことが沢山見えてきます。「あれ?こんなところに…?」と小さな発見があり、その度に何だか得したような気分になります。散策に本を持参することもあるのですが、美しい自然の中や、緑に囲まれた場所での読書は良い気分転換にもなります。

 

 

そんなわたしが北上市内で特に気に入っている散策スポットの1つが、これからご紹介する「和賀川ふれあい広場」です。

 

 

▲入口付近にある石碑

 

 

 

和賀川ふれあい広場

 

 

北上川の支流である和賀川の右岸河川敷に位置し、約15.4ヘクタールの広大な面積を持つ公園。公園内には自生のものも含め多くの花木があり、季節毎に移り変わる自然が楽しめる。清流、野外炊事場、遊具のあるちびっこ広場、テニスコートなどの施設もあり、様々なレクリエーション活動に利用されている。(※北上市ホームページより一部引用)

 

 

15.4ヘクタールって…??
数字に弱いわたし。広さの感覚がいまいちピンとこなかったので調べました(笑)
大きさ比較でよく用いられる「東京ドーム」の面積は約4.7ヘクタール。ということは…その3倍以上の広さ!! ということになります。

 

 

和賀川に架かる「九年大橋」からみて西側(和賀川上流側)にあるテニスコートや芝生の多目的グラウンド。こちらでは学校の部活動やクラブチームの練習が連日行われています。

 

 

▲夕方の練習風景。

 

 

ここからすぐ目と鼻の先には噴水広場(じゃぶじゃぶ池)があり、夏場は「やな場」もオープン。鮎の塩焼きなども味わえます。(※新型コロナ感染状況により、今年の営業日や時間については直接ご確認下さい)

 

 

▲霧・滝・雨・川をイメージした噴水広場 (※2022年5月19日撮影)

 

▲噴水広場から見えるやな場(※2022年5月19日撮影)

 

▲やな場から見える和賀川の風景(※2022年5月25日撮影)

 

 

この噴水の手前、駐車場から広場への入口付近には「まごころ花壇」があり、夏〜秋にかけて綺麗な花のグラデーションが圧巻です。

 

 

 

 

▲まごころ花壇 の様子 (※2020年8月5日撮影)

 

 

また、ここから続く遊歩道の途中に「洛陽市友好牡丹園」があります。

 

 

北上市は1993年から中国・河南省の洛陽市と交流があり、2001年と2006年に同市関係者が北上市を訪れた際、この洛陽牡丹の苗木800本が寄贈されたそうです。

 

 

 

 

▲ 洛陽市友好牡丹園の様子(※2020年5月15日撮影)

 

花木が大好きなわたしは、開花時期(5月中旬〜下旬)には毎年のようにここを訪れます。洛陽市との友好の証でもある洛陽牡丹。長い歳月を重ねても変わらず、ここ北上の地で華麗に花を咲かせているなんて素敵ですよね。

 

牡丹は「百花の王」とも呼ばれ、マスク越しでもいい香りがします。記事では香りをお届けできないのが残念…

 

 

そして、そこから遊歩道を更に奥へと進むと、6〜7月に「アジサイ」が見ごろを迎えます。

 

 

 

 

 

▲咲き誇るアジサイの様子 (※2019年、2020年7月上旬撮影)

 

このアジサイを一目見ようと、遠方から足を運ぶ方もいらっしゃいます。見ているだけで和みますよね〜。
さらにここから九年大橋の下を通り抜けた東側は、お子さんが遊べる遊具広場、開放感溢れる芝生広場へと繋がっています。

 

 

▲ちびっこ広場 休日には沢山の親子連れで賑わいます。

 

 

▲果物と野菜をモチーフとした造形遊具

 

▲開放感溢れる芝生広場

 

 

この場所は、市内の幼稚園、保育園の園外保育(遠足)や、小学校の校外学習で訪れることもあり、子どもたちもよく知っている思い出深い場所です。また、遊具脇の花壇にも通年、様々な花が植樹され、撮影スポットとしても最適です。

 

 

▲遊具脇の花壇(ちゃっかり私まで写り込んでいます(黒い影)笑)

 

▲ちびっこ広場隣、コスモス畑の様子(※ 2020年10月30日撮影)

 

 

芝生広場の奥にある石造りの人工池で水遊びもできますし、バーベキューなどの野外炊事ができる設備も併設されています。

 

 

▲休日の風景(※2021年9月19日撮影)

 

▲夕方の風景(※2021年11月3日撮影)

 

 

お弁当を持ってピクニックや散策もよし。みんなでワイワイ遊んで過ごすのもよし。
まさに至れり尽くせり。家族で訪れても、個々それぞれ自分の興味関心のある分野を満喫しながら、まるっと一日過ごせます。

 

 

そんな癒しスポットである「和賀川ふれあい広場」。ここまではわたしが過去に撮影した写真を中心にご紹介して来ましたが、他の方々は普段、どのような形でこの場所と関わり、どんな思いで過ごされているのでしょうか?
そこで今回、複数の方々にお話を伺ってみました。

 

 

まずは、公園内でお仕事をされているこちらの方々。

 

 

 

 

 

もうかれこれ20年以上!というベテランの方々ばかりです。この日の作業は主に除草(草取り)。機械を使わない手仕事です。

 

 

▲除草作業の様子

 

 

手馴れた手つきでどんどん除草が進んでいるのが分かります。さすがこの道のプロ!
我が家のジャングル化した庭にもお招きしたくなります…(笑)

 

この場所は、これからヒマワリの植え付けが予定されているそうです。基本的に、公園の花壇や植込み等に除草剤は殆ど使わないので、整備はこうした皆さんの手にかかっているという訳です。

 

「長時間しゃがんでいて、腰や膝痛くならないですか?」とお尋ねすると、
「大丈夫、大丈夫!慣れてるから〜!」と余裕の表情。抜群のバイタリティーです。

 

 

▲大事なお仕事道具を見せて頂きました

 

 

雑草を根本から刈りとるタイプと、土から根こそぎ掻きとるタイプ、各自この2種類の鎌をセットで持参。砥石でメンテも毎日欠かさず行っているそうです。

 

 

「外仕事は天候に左右されるからねぇ…」と仰っていた皆さん。小雨の時にはカッパを着たり、急な雨の際は高架下で一時雨宿り…なんてこともあるんだとか。日々どんなことを感じながらお仕事されているのか伺ってみました。

 

 

「仲間と毎度同じような話をしながらの作業、毎日その繰り返しだけれどとても楽しい。」
「自然が隣り合わせで、鳥の声や風の匂いなど季節を感じながら仕事ができるのが良いし、自分のような者(高齢者)でも、こういう形で地域社会の役に立てる事が嬉しい。」
「自分たちが植樹した花も四季折々すごく奇麗なので、是非沢山の方に見に来て頂きたい。」
そんな風にお話して下さいました。

 

 

除草や花壇の植え付けの他、園内のゴミや枯れ枝の回収、遊具の消毒なども行っているそうです。管理人の方曰く「遠目にみると一見、奇麗に見えてもゴミは毎日見つかるし 、たばこの吸い殻が捨てられていたりもする。小さなお子さんもいるので危険がないか注意して日々点検を行っている」とのこと。
わたしたちが安心して利用できるのは、こういった方々のお力添えがあってこそ。そう考えると、本当にありがたくて頭が下がります。

 

 

▲同敷地内のヒマワリ畑の様子 (※2021年7月31日撮影)

 

 

この場所で、今年も奇麗な青空と鮮やかな黄色の素敵な風景が見られそうですね。わたしも今からとっても楽しみです。

 

 

そして次にインタビューさせて頂いたのは、市内から遊びに来ていたこちらのとっても可愛らしいお客さま。

 

 

▲及川 つむぎちゃん

 

 

はじめは遠くから「素敵な親子だなぁ…」と見ていたのですが、よくよく話を伺ってみると「親子じゃなくて実は“孫とばあちゃん”なんですよ…」と。
とてもお綺麗なのでてっきりママかと…いや、わたしには最後までママにしか見えませんでした。
ここ最近で1番びっくりしました!!(笑)

 

 

 

 

 

       ▲カメラを向けると即座にキメポーズ!

 

つむぎちゃんは、もうすぐ2歳。今、滑り台にはまっていて、ここに来るとエンドレスなんだそうです。とっても楽しそう~♪
「今の子はみんな、写真慣れしているよね〜(笑)」とおばあさま。

 

この場所の魅力を伺ったところ、「芝生がいつも奇麗に手入れされているので、裸足でも気持ちが良い。広々として、密を気にせず思い切り遊ばせることができるのも良い」と話して下さいました。

 

 

いつの時代も子どもたちが、自由にのびのびと遊べる環境って大切ですよね。お話していて、うちの子たちにもこんな時代があったなぁ…と懐かしくなりました。

 

 

そして、最後に出会ったのがこちらのカップル

 

 

▲佐藤 彩 ヒカリさん(22歳) 土屋 竜人 リュウトさん(21歳)

 

 

現在同棲中というおふたり。この日はお仕事の休みを合わせてデート中とのこと。
なんというか、この初々しさがいいですよね〜
わたしはもうすっかり親戚のおばちゃん風です(笑)

 

 

お2人から見たこの場所の魅力は、

 

 

土屋さん:夏に、“やな場”が開くのが楽しみ。ここは遊歩道に小川もあるし、この時期、野生のヘビに遭遇したり、そういった予期せぬ出来事や発見が楽しい。

佐藤さん:ここの一番の魅力は自然とふれあえるところ。今年こそはデイキャンプでバーベキューもしてみたいです!

 

 

と語って下さいました。

 

 

    ▲遊歩道脇を流れる小川。水が流れる音にも癒されます(※2022年5月20日撮影)

 

 

若いっていいなあ…人生で今が1番楽しい時かもしれませんね(笑)これからも仲良く、素敵な思い出を沢山作って下さいね。

 

 

※取材に応じて下さった3組の皆さま。貴重なお時間、ありがとうございました。お話できてとても楽しかったです〜。

 

 

自然と共生するまち北上市。
「身近にあるいつものありふれた日常の中にも、小さな幸せは沢山宿っている」
その事を改めて思い出させてくれる場所。

 

みなさんもここで綺麗な空気と素敵な景色に囲まれ楽しい1日を過ごしてみませんか?あふれる緑と鳥のさえずりが優しくお迎えしてくれます。

 

写真や文字だけではお伝えしきれない魅力をきっと体感できるはずです。

 

 

〈今回の取材先〉:和賀川ふれあい広場/北上市公式ホームページ