KITAKAMI NEWS
車の激しい技術革新をチャンスに変え常に研鑽
(広報きたかみ令和4年1月28日号転載)
車の激しい技術革新をチャンスに変え常に研鑽
千葉 孝貴(こうき)さん
口内町にある丸福自動車の代表取締役会長、千葉孝貴さん(68歳)は、各分野で卓越した技能者に贈られる令和3年度「現代の名工」に選ばれました。
自動車整備工として50年間、進化が著しい自動車に対応した修理技術の獲得に果敢に取り組み、近年普及が進むCVT(連続可変トランスミッション)車の修理技術を独自の研究により確立させたことと、後進への指導が評価されました。
昨年11月には、本年度の受賞者150人の中から、代表20人の1人として表彰式(東京都)に出席。
「関係者の絶大な支援に感謝したい」と控えめに喜びます。
先代の父親が立ち上げた同社を継ぐと決めたのは中学2年の時。
水沢工業高校の一回生として卒業した後、東京で最新の技術を学び、経験を積んでから会社を継ぎました。
勘と経験で修理していた時代から、コンピュータを駆使した修理の時代へと変わり、車の技術革新もスピードが増してきました。
「日々高度化していく車のシステムを追いかけ勉強している」と、腕を磨き続けています。
CVT車が登場した当初、その修理を手掛けることに周囲から反対されました。
構造が非公開で部品の販売もないため、整備工場では修理ができなかったからです。
それでも千葉さんは「町工場の生き残りを懸けて、できることをやる」と、持ち前の探求心で社員と共に研究を重ねました。
今では高度な技術を持つ社員が揃い、全国から修理の依頼が寄せられています。
初めて乗った車は三菱のギャラン。
20代の頃はラリーの国際ライセンスも取得し、休日は全国各地の競技に参戦していたほど。
公私共に車漬けの人生を歩み、追求の日々は続きます。