KITAKAMI NEWS

芸能まつりで復活 小鳥崎(ことりざき)さんさの継承に尽力

2021年7月21日

広報きたかみ

(広報きたかみ令和3年7月21日号転載)

 

芸能まつりで復活 小鳥崎(ことりざき)さんさの継承に尽力

小笠原 好巳(よしみ)さん

 

小笠原好巳さん(68歳・小鳥崎) は、北上・みちのく芸能まつりで復活する「小鳥崎さんさ」の保存会会長を務めています。

 

小鳥崎で生まれ育った小笠原さんは、24歳の時に同保存会の会員に声をかけられ、お囃子の横笛奏者として加入しました。

会長になったのは57歳の時。

「自分に会長が務まるのかとても心配だった。周りの人に助けられている」と謙虚に語る小笠原さんは、現在も熟練の技で華やかな音色を響かせています。

小鳥崎さんさは、太鼓と笛と歌に合わせて、手を大きく広げながら踊る民俗芸能です。

明治後期に紫波郡不動村彦部 ( 現在の紫波町) から小鳥崎に嫁いだ女性が広めたといわれています。

現在も地域のお祭りでは小鳥崎さんさが踊られていて、「子どもたちが楽しそうに踊っている姿を見るのがうれしい。民俗芸能が地域のつながりを深めてくれている」と小笠原さんは話します。

 

小鳥崎さんさが初めて芸能まつりで踊られたのは、昭和43年の前夜祭。

その翌年から平成6年まで、小鳥崎さんさなどを市民が踊る「さんさ踊りパレード」が実施されました。

そして、近年復活の機運が高まったことをきっかけに、市民パレードで踊られることが決定。

同保存会は復活を喜び、活気に満ち溢れました。

 

しかし、今年はコロナ禍で市民パレードが中止に。

代わりに市内の団体が小鳥崎さんさを踊る動画を、さくらホール公演で放映するほか、同保存会が会場で踊りを披露し、節目となる第60回のまつりを盛り上げます。

 

小笠原さんは「小鳥崎さんさをここまで継承できたのは地域の人や協力してくれた人がいたからこそ。

小鳥崎さんさで北上市を盛り上げたい」と熱意をもって語りました。