KITAKAMI NEWS

帰帆場の”花咲かじいさん”

2019年4月26日

広報きたかみ

(広報きたかみ平成31年4月26日号転載)

 

帰帆場(きはんじょう)の”花咲かじいさん”

片方 金吾さん(幸町・79歳)

 

帰帆場公園の一角で、美しい薄紅色の花を咲かせる、高さ8mほどのシダレザクラ。

 

植栽し、手入れもしている片方さんは、「今年もきれいな花を咲かせるよ」と、譲り受けたシダレザクラを見つめます。

たくさんの花を植栽するなど地域の皆さんに愛される公園になってほしいと思いをはせています。

 

先祖代々幸町に住み、子どものころから笹船やザリガニ釣りなどで遊び、湧き水が豊富なこの土地に親しんできた片方さん。

黒沢尻工業高等学校や、東京の学校で電気に関することを学びました。

その後、大手電気メーカーや市内の製作所で勤務するなど、電機業界で長年活躍しました。

現在は公園の整備などをする傍ら、民生・児童委員として一人暮らしの高齢者宅を回ったり、子どもたちにみずき団子をふるまったりしています。

 

片方さんが帰帆場公園に関わるようになったのは、平成7年に公園ができたとき。

兄や地域の仲間と協力して、清掃や花の植栽などを始めました。

自身は友人から譲り受けた、当時高さ2mほどのシダレザクラを植栽。

26年1月にきたかみ景観資産に登録されてからは、経験を生かして自前の投光器でライトアップも始めました。

6回目となる今年は、見ごろに合わせて園内のソメイヨシノも一緒にライトアップする予定です。

公園の管理について伺うと「苦労はないよ」と即答する片方さん。

「色々な花を眺めて、これを植えたらきれいだろうなと考えるのが楽しみだ」と笑います。

近くにある水神や金毘羅(こんぴら)のお祭り、継続的な花の植栽や清掃活動など、「みんなで一緒にやりたいね」と期待を寄せます。船を迎える停泊所のように、来るもの拒まずの心で仲間との活動を楽しみにしています。