KITAKAMI NEWS

女性初!「開門神事福男選び」で門押さえ役に抜擢

2019年2月28日

広報きたかみ

阿部美由紀

(広報きたかみ平成31年1月25日号から転載)

阿部 美由紀さん(立花在住)は、2019年1月10日に西宮神社(兵庫県西宮市)で行われた「開門神事福男選び」で、女性で初めてとなるスタート時の門押さえ役を務めました。

福男選びは、午前6時に太鼓の音と共にスタートし、門から本殿までの約230メートルを走り抜け、参拝一番乗りを競い合います。

 

東日本大震災後「復興の力になりたい」と沿岸に足を運んでいた阿部さんは、同神社公認の 「釜石韋駄天(いだてん)競走」に出合い、参加。2年連続で女性の部1位の福女に輝いたことがきっかけで門押さえ役に抜擢されました。

現在は走る楽しさを感じながら駅伝やマラソンなど年間約 20もの大会に参加している阿部さんですが、昔は走ることが得意ではなかったと言います。

11年ほど前、病気で倒れ元気がなくなった父に元気になってほしいという気持ちから、願掛けをするように自分の苦手な 「走る」ことに取り組むと決めました。
初めは完走を目標に大会に出場していたそうですが、年々成績が向上。 「優勝したら父が応援してくれるようになり元気になってくれた 」 と笑顔がこぼれます。

 


「平成最後の大会だし、女性初の自分が失敗したら…」 というプレッシャーと緊張の中で迎えた当日。
会場は、約 5,000人の参加者の熱気と気迫であふれ、門の外側のエネルギーがすごく伝わってきたそうです。
6人の男性と共に門を押さえ、開門と同時に参加者の前を約 10 メートルほど猛ダッシュ。巻き込まれないように横に逃げるのが大変だったと言います。

 

「復興を支援してくれてありがとう」 との思いを胸に臨んだ門押さえ役。
終了後の気持ちを伺うと 「感無量で涙が出ました。福男のエネルギーを少しでも早く岩手に届けたくてすぐに帰ってきました」 と話し 「2019年は災害の無い年になりますように」 と今年一年の平穏を願っていました。