KITAKAMI NEWS
県内最年少の運転手「踊るタクシー屋さん」
(広報きたかみ令和3年6月25日号転載)
県内最年少の運転手「踊るタクシー屋さん」
小原 薫子さん
株式会社安全タクシー専務取締役の小原薫子さん(26歳・大通り) は、今年5月に第二種運転免許を取得し、県内最年少のタクシー運転手として活躍しています。
元々海外に興味があった小原さん。
大学卒業後、英会話教室を運営する企業に就職し、外国人講師と生徒とをつなぐ役割を担いました。
退職後の昨年2月、目標や夢を見つけるためオーストラリアへ単身移住。
小学生から続けている特技を生かし、ダンス講師として海外生活の一歩を踏み出しました。
しかしその矢先、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、同国はロックダウン状態に。
ダンススクールも閉鎖され、2カ月あまりで帰国を余儀なくされました。
地元へ戻り、仕事をしながら次の目標を探していたところ、同社を経営する父から「会社を手伝う道を考えてみないか」と声を掛けられました。
迷いがあったものの、タクシー業界への転身を決意。
「心のどこかで、いつかはという思いがあったのかな」と振り返ります。
今年4 月に入社してからは、これまで培った経験や知識を基に、社内コミュニケーションの改善やSNSを通じた情報発信などを担当。
「やるからには中途半端にはしたくない」との思いで、新たな取り組みに励んでいます。
また、今年5月に設立されたダンススクール「Brand NewKicks(ブランニューキックス)」で、ダンス講師の活動も再開。
週1回のレッスンを通じて、幅広い年代にダンスの楽しさを伝えています。
今後の展望を「地方のタクシーならではの価値を提供したい。出張や観光で訪れた人に、北上の魅力を発信できたらいいな」と話す小原さん。
利用者の心を満たす運転手を目指して、「踊るタクシー屋さん」の挑戦は続きます。