KITAKAMI NEWS

歌は人生や世界を考える喜びをくれる

2021年2月26日

広報きたかみ

(広報きたかみ令和3年2月26日号転載)

 

歌は人生や世界を考える喜びをくれる

亀田 裕子さん

 

主婦業の傍らボーカル講師をする亀田さん(黒沢尻)は、山形県東根市出身。

東京の音楽短大卒業後、楽器店に勤務。

平成14年、結婚を機に北上市に移り住みました。

北上市民会館が閉館間近のころでした。

 

その市民会館で、ゴスペルグループ『ニューヨークハレルヤカンパニー』の公演があり、共演する市民のためのワークショップに参加。

ソロパートを任され、本番で歌声を披露しました。

公演後はNPO法人芸術工房に入会し、さくらホールの開館を祝うオープニングイベントの司会を務めるなど、新天地で着実に人脈を築きました。

 

ボーカル講師をする中で、ステージ出演などの依頼もされるようになり、活動の幅も広がりました。

また、指揮者として合唱団矢巾コールの指導を20年近く続けています。

平成16年の北上夜曲全国コンクールでは、コーラスの部に参加し、優秀賞入賞へと導きました。

 

東日本大震災直後、仲間と共に歌を歌って義援金を募る活動を1年間、月1回実施。屋外や商業施設の一角を借り、内陸から応援しようと行動しました。

「こんなときにアーティストの活動など役に立たないと思いもしたけれど、内陸にいても、忘れていないことを発信すべきと思った」と振り返ります。

 

集めた義援金を復元納棺師の笹原留似子さんへ託した縁で、翌年1年間、共に市内の沿岸避難者を招いて『お茶っこの会』を開催。

また、昨年と一昨年に行われた、笹原さんの絵日記などの展示会『あの日を忘れない』では、追悼ライブを任されました。

笹原さんとの出会いは特別だと話します。

 

今月21日には、コロナ禍での文化芸術活動を応援するプロジェクトでステージに立ったばかり。

「マイペースな私だけど、芸術工房のゼネラルアーティストとしても活動を楽しみたいな」とのこと。

今後ますます歌の魅力を伝えてくれそうです。