KITAKAMI NEWS

【20代の肖像】vol.13 観光はギフト。 楽しい“北上市”を未来へ届けたい。

2021年3月29日

きたかみリズム×きたかみ仕事人図鑑

 

観光はギフト。
楽しい“北上市”を未来へ届けたい。

 

~vol.13 藤原 慶(ふじわら けい) 27歳~

 

 

 

原点は“ひとり旅”。未知の体験にワクワク。

 

 

「小学生の頃から“ひとり旅”が好きだったんですよ。

親戚が千葉に住んでいるんですが、ひとりで新幹線に乗ってよく遊びに行ったりしていました。“ひとり旅”と言っても結局は上野駅や東京駅で待ち合わせるので今思えばたいした旅ではないんですが、でも子どもの頃はそれだけですごく楽しいじゃないですか」

 

 

そう言って笑顔を浮かべるのは、「北上観光コンベンション協会」で働く藤原 慶さん。日常から抜け出し、未知の体験を楽しむ“ひとり旅”にワクワクしていた少年が、“旅するヒト”から、旅するヒトを“受け入れるヒト”になったのはなぜなのでしょう?

 

「最初は自分で旅行会社をつくりたかったんですよ。自分が企画するツアーでたくさんのヒトに旅を楽しんでもらいたいと思って専門学校で資格も取って、旅行会社で経験も積んできました。

 

でも、結婚して地元に家を建てて子どもも生まれると、今自分が暮らしている地域をもっと大事にしたい、楽しくしたいという気持ちがどんどん強くなってきたんです」

 

 

 

そう語る藤原さんは、盛岡市と北上市の旅行会社でおよそ6年間一人ひとりのお客さまの要望に合わせてトラベルプランを企画してきた経験があり、なかでもハネムーンのプランは大好評だったそう。

 

楽しい思い出になるトラベルプランを、お客さま一人ひとりに合わせてつくること……。

 

その経験こそ“観光”にいかせるし、“観光”が盛り上がることで地域活性化にも貢献できると考えて、藤原さんは転職を決意。

 

次のチャレンジにワクワクしながら「北上観光コンベンション協会」で新たなスタートを切ったのが、2020年4月。しかし……。

 

▲北上駅前にあるビル「おでんせプラザぐろーぶ」の1階には、北上市の名産品がズラリ。藤原さんが働く「北上観光コンベンション協会」のオフィスは、その隣に。

 

 

 

多くのイベントが中止に。見つめ直した北上市の可能性。

 

 

4月の北上市といえば、「みちのく三大桜名所」にも数えられる展勝地の「さくらまつり」が有名。桜が見ごろを迎える4月中旬からゴールデンウィークにかけて行われるそのまつりには、国内外からおよそ40万人が訪れるなど例年大きな賑わいをみせます。

昨年の4月、「北上観光コンベンション協会」に入社した藤原さんも、本来であればそのまつりを盛り上げるため大忙しだったはず。しかし、昨年はコロナの影響で中止となり、その影響は多くの観光イベントに及び、先の見通せない日々が現在も続いています。

 

 

▲展勝地の桜並木を見下ろす陣ヶ丘からの眺め。昨年はコロナの影響で中止となった「さくらまつり」は、2021年規模を縮小して4月15日より開催決定! 詳細はこちら

 

“観光”で地域を盛り上げたいと転職してきた藤原さんにとって、これまでの1年は……。

 

 

 

「確かにやりたくてもできないという状況は辛かったです。でもその分、改めて北上市を学ぶ時間ができました。北上市の歴史や文化、それからヒト……。多くのイベントができないなかで自分なりにいろいろ調べて、“会いたい人リスト”というのもつくって実際に会いに行ったりもしていました」

 

そこで改めて気づいたのが、北上市の可能性。

 

 

「北上市には面白いヒトがいっぱいいるんですよ。そういうヒトたちとつながっていけば、もっともっと面白いことができると思ったんです」

 

力強くそう語る藤原さんが、コロナ禍でひろげた人脈から生まれたのが……。

 

 

“面白いヒト”をつなぎ、楽しさをひろげる。その先に……。

 

藤原さんが企画した「WEEKEND OUTDOORS」は昨年秋からスタート。コロナ禍で自由な旅もままならない昨今ですが、「日常にいちばん近い非日常体験」をテーマに、アウトドアを通して自然豊かな北上市の魅力を満喫してもらおうという取り組みです。

 

もちろん、コロナ禍で藤原さんが出会った“面白いヒト”たちも参加。この取り組みを彩るさまざまなツールのデザイン、さらにはその世界感を伝えるイメージ動画の制作などそれぞれのチカラが結集し、北上市の新しい楽しみ方に光をあてる「WEEKEND OUTDOORS」が動き出しました。

 

「“観光”はギフトだと思うんです。ギフトって、大切なヒトに喜んでもらいたいから、丁寧にラッピングするわけじゃないですか。

 

もちろん何を贈るのか、その中身がすごく重要で、大切なヒトに喜んでもらえると確信できるモノだからこそ、ラッピングにもこだわることでその価値も高まる……。北上市には、いいモノがいっぱいあります。それをどう魅せるのかが大事だと思っています」

 

その想いは、楽しい思い出になるトラベルプランをお客さま一人ひとりに合わせて考え、喜ばれてきた経験から生まれたもの。

 

日常から抜け出し、未知の体験を楽しむ“旅”にワクワクしていた少年は、大人になった今、北上市で出会った“面白いヒト”たちと仕掛ける今後の取り組みにワクワクしています。

 

それは、楽しい北上市をつくって未来に届けるというギフト。ヒトと出会い、つなぎ、“面白い”ことを仕掛ける。そんな藤原さんのワクワクする“旅”はこれからも続きます。

 

 

 

◇「WEEKEND OUTDOORS」とは?
北上市内のアウトドアスポーツの出発点や中間地点4カ所にオリジナルスタンプを配置。さらに場所ごと・季節ごとにスタンプのイラストも変え、全16種類のスタンプを集める楽しさとともに、1年を通してアウトドアを満喫できる北上市の魅力を体感してもらえる仕掛けに。

 

▲スタンプのイラストも専用のスタンプブック(写真右上)もおしゃれなデザインで、スタンプをコレクションするワクワク感を演出。写真右下は「北上観光コンベンション協会」のオフィスの前に設置されたスタンド。

 

▲アウトドアスポーツを身近に感じ、もっと気軽に楽しんでもらえるように、参加者へのプレゼント用につくった「エコボトル」と「ラゲッジタグ」も日常使いできるおしゃれなデザインに。

 

▲イメージムービーのオープニングより。4月には北上市のアウトドアスポーツの魅力が詰まった本編が登場。どうぞ、お楽しみに!

 

本編の動画を含め、詳細はこちら!:WEEKEND OUTDOORS

 

 

◇藤原さんはプライベートでも“楽しい”をひろげようと活動!

お芝居にワクワク!

高校2年生のときにお芝居と出会い、夢中に。「演劇ユニット せのび」(写真上段)では漫画家やデザイナーとコラボするなど、“面白い”ことに何でもチャレンジすることをモットーに活動。高校2年生のときから参加する「北上市民劇場」(写真下段)では、地域とつながる演劇の可能性をひろげようと活動。

 

音楽活動にワクワク!

 

北上市と花巻市出身の4人で構成したロックバンド「PEKO the DIVA」の運営スタッフとして、ハイクオリティなミュージックビデオやオフィシャルグッズの制作などプロモーション活動のディレクションも担当。4月から北上市のコミュニティFM「きたかみE&Beエフエム」で毎週金曜午後11時30分から番組もスタート!

 

藤原 慶さんが働く職場:
一般社団法人 北上観光コンベンション協会

岩手県北上市大通り1-3-1 おでんせプラザぐろーぶ 1階
Tel/0197-65-0300