KITAKAMI NEWS

ここにスケートボード文化を根付かせたい

2020年12月25日

広報きたかみ

(広報きたかみ令和2年12月25日号転載)

 

ここにスケートボード文化を根付かせたい

髙橋 伸明さん

 

市内のアットホームな洋食店「プチ・コレット」のシェフ、髙橋伸明さん(38歳・黒沢尻)は、誰もが認める県南スケーターの草分け的存在です。

1月に公開を控える、2021年周年事業PR動画でもその技(トリック)を披露しています。

「身に付けた甲冑(かっちゅう)が重かった。今までで一番辛かったかも」と撮影の苦労を笑い飛ばします。

 

 

髙橋さんがスケートボードを本格的に始めたのは高校1年から。

小学生の時に遊んだ経験はありましたが、高校の同級生のトリックに刺激を受けて虜に。

海外からわざわざビデオテープを取り寄せて、テープが擦り切れるまでトリックを研究するなどスケートボードに夢中になりました。

 

卒業後は「生活の一部になった」というほどさらに競技にのめり込み、都内や仙台、奥州市などのスケートパーク(練習場)で1日8時間以上も技を磨きました。

「雪が降っても雪かきをして練習していた」と当時を懐かしみます。

 

 

22歳からは両親が経営する同店のシェフとなり、キッチンで腕を振るうかたわら、休憩時間に市内の公園や、花巻市のマルカンビルにある屋内パーク「Department(デ パートメント)」で週2、3回練習するなど仕事と趣味を両立しています。

 

 

一方で、競技の環境整備や、すそ野を広げたいという髙橋さん。同パークの立ち上げに参画したり、初心者にも積極的に教えるなど、地域にスケートボードを根付かせようと活動しています。

「上達が難しいことを知っているからこそ、実はスケーターは優しいんです」と説きます。

 

「トリックは努力の結晶。自発的に練習して、難易度の高いものを決めたときの達成感は他にない」と競技の魅力を熱心に語る髙橋さんも2児の父。

「子どもたちも楽しめるスクールを作りたい。それまではカッコいいスケーターでいたい」と父親らしい一面ものぞかせます。