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【市民ライター投稿記事】北上にワイナリーがあったなんて!知らなかった! 展勝地ワイナリー(三浦ぶどう園)を興味の限り深掘りしてみた

2024年12月11日

市民ライター 齊藤 比佐代

個人的に観光地にはワイナリーがあるイメージを持ちつつも、「北上にはないなぁ」と思っていた先日、スマホの通知が鳴り見てみると、、、「展勝地ワイナリー」のInstagram投稿でした。

 

いつもならこうしたスマホ通知はスルーしてしまうのですが、今回は「え!?展勝地にワイナリーがあるの!?」とすぐにフォロー。少しずつ調べながら今日の取材に至りました。

 

大切な誰かへの贈り物や、
料理に使ってみたり、
展勝地なので、花火をみながら酔いしれたり、
ワインに合う食材と一緒に堪能したり
もしかしてぶどう狩りもできるの??

 

興味が走り出したら止まらない。
自然豊かな環境と独自の栽培方法が育んだワインは、どんな歴史と魅力を持っているのでしょうか? 本記事ではその魅力を深掘りしていきます。

 



目次
1.地域と三浦ぶどう園の始まり
2.展勝地でワイン作りへ挑戦
3.こだわりぶどうが美味しすぎて止まらない!
4.三浦ぶどう園の北上産のぶどう100%のワインとは
5.最後に



 

 

 

 

 

1. 地域と三浦ぶどう園の始まり

 


▲生食用のぶどう畑で、近隣の子供達が収穫体験をしたそうです。

 

三浦ぶどう園は、北上市展勝地の市民プールの近くにあります。

三浦ぶどう園
 住所  〒024-0043  岩手県北上市立花12地割22−1
 ぶどう販売先  あぐり夢くちない、産直あぜみち、展勝地レストハウス
 ワイン販売先  高橋利助商店
 WEB  Instagram facebook X(旧Twitter)

 

創業者である三浦和俊さんは、自身が住む桜の名所展勝地の素晴らしい環境のもとで「ぶどう文化を作りたい」という強い思いから40歳で脱サラ。ぶどうの道へ進みました。

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なぜぶどうを選んだかというと、
ぶどうは加工方法が多い点が魅力的で、特にワインは新しい食文化、新しい観光産業として将来的な可能性に満ちていたからだったそうです。

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北上でぶどうを栽培している方は恐らく当時も今も珍しいのではないでしょうか。
開業当時は稲瀬地区の廃業したぶどう畑を買い取ってスタートし、その後に現在の場所で栽培をするようになったそうです。

三浦さんが育てるぶどうは、形よりも味に重きを置いており糖度が高い事が特徴です。
さらには「無農薬・有機栽培農園(一部低農薬)」で安全で高品質なぶどうを丹精こめて栽培。加えて日本独自のぶどう品種を中心にオリジナル品種の栽培をしています。

 

 

▲2009.10/23の広報きたかみより

 

一見、ここで栽培も上手くいって美味しいぶどうを楽しめる場所「三浦ぶどう園」完成〜!となりそうですが、三浦さんの想いは計り知れないほど大きいものだったのです。

 

 

 

 

2.展勝地でワイン作りへ挑戦

 

 

 

「地域資源を活かした高品質のものをつくり、流通させる事で新しい価値や文化を生み出す」「ぶどうの生食用に限らず、こだわり抜いたぶどうでワインを作る、、、」実はこうしたコンセプトの取り組みは30年以上も前に始まっていたのです。

お酒は簡単に作る事ができず、様々な免許や条件、認定を受けて作る事ができるようになります。

そのため当初は葛巻にあるワイナリーで委託醸造をしてもらっていました。

しかし、R4年10月に北上市が「きたかみシールド・ワイン特区」の指定を受けた事から、今回取材をさせて頂いた三浦氏の息子さん(孝弘さん)がワイナリーを立ち上げました。

 

 

 

 

今回は特別に私と、子供達も見学をさせて頂きました。
いろんな菌が入り込まないよう、靴や髪の毛に注意が必要です。
この頃は絶賛「発酵中」の状態で室内にはぶどうの香りが漂っていました。

 

 

 

 

ぶどう畑から直行でここにすぐに持込めるので、鮮度が良いままワインになる感じが言われなくてもわかりました。

 

ワインができるまでの作業工程は

 

「収穫」→「破砕」→「圧搾」→「アルコール発酵」→「熟成」→「ろ過」→「瓶詰め」のように意外とシンプルな工程で、赤ワインと白ワインで工程が異なるそうです。
なんとなくアレコレ足したりしていない様子を見ると、三浦さんがぶどうの味にこだわっている理由がわかります。

 

工程がシンプルということは、ワインの味はぶどうの味や品質が鍵になります。

 

今まで葛巻で醸造していた工程が、収穫から瓶詰めまでをこの地(展勝地)で行えることで、味が良いぶどうを鮮度よくワインにできる事がよくわかりました。

 

 

 

 

3. こだわりぶどうが美味しすぎて止まらない!

 

子供達はぶどうが大好きです。
ワインができるまでの工程を理解した上で、ぶどう園を案内して頂きました。ハウスの扉を開けた瞬間まるで海外に来たかのような光景に驚きました。

 

 

 

 

ぶどうの葉が少し紅葉をしてる感じが奥まで続いていて、所々ぶどうがなっていました。
見上げると綺麗につたが張り巡らされ、美しくすら感じました。

 

聞けば、剪定をしているそうです。
剪定はブドウの品質を向上させるために行います。日当たりを考えたり、育てたい枝に栄養を集中させたりするそうです。

 

 


▲新芽がでている様子

 

 

 

 

画像で見えるぶどうの品種は巨峰にも見えますが、ブラックオリンピア(山ぶどうを交配して作られたブドウ品種)で特別に子供達と実食をさせて頂きました。

 

本当に驚くほど甘くジューシーで美味しい!

 

これがワインやジュースになったら絶対に美味しい!

 

 

やめられない、、、止まらない状態の2人。

 

 

 

4.三浦ぶどう園の北上産のぶどう100%のワインとは

 

 

 

現在展勝地ワイナリーでは「葡萄黎明(ぶどうれいめい)」というワインを作っており、ブラックペガールと小公子というぶどうをブレンドして作っています。

 

癖がなく、様々な料理に合せやすいワインです。

 

北上産のお酒だと、特別な時に贈ったり
美味しい料理と一緒に味わったり

 

知っていたら、「このワインは100%北上で作られているんだよ」と教えてあげると興味の輪が広がりそうです。

 

この記事が読まれる頃2024年版のワインが出来上がってくるのではないでしょうか。
収穫したぶどうの味、ワインは瓶の中でも熟成を続けますので来年の花火まで取っておくのも良いかもしれませんね。

 

 

5.最後に

 

ぶどう狩り体験などは、タイミングや人員状況によって体験できる機会が限られてしまう為、今は地域の子供達などに限定して体験をしてもらっています。時がきたら、北上でもぶどう狩りができる日がくるかもしれません。

 

今回は唐突に取材をさせて頂きましたが、強い想いとこだわりで作られた100%北上産という点に私は惹かれたのかもしれません。
フルーツ・果物としてのぶどう栽培だけで終わらず、親から子への世代に移る過程でワインなどへの加工に派生させて行く様子は、さながら親から子へのバトンのようで、勉強になりました。

 

それに、お酒にあまり興味が無い私でしたが
本当に美味しいぶどうだったので、ワインになったらどんな味わいなのか?

 

出来上がる日を心待ちにしています。