KITAKAMI NEWS

【20代の肖像】vol.55 学ぶ楽しさ。できた喜び。 その笑顔がやりがいに。

2024年9月26日

きたかみリズム×きたかみ仕事人図鑑

 

学ぶ楽しさ。できた喜び。

その笑顔がやりがいに。

 

 

vol.55 多田知里(ただ ちさと) 24歳

 

 

 

その笑顔と人柄で、 “生徒”から“インストラクター”へ。

 

多田知里さんと「北上駅前パソコン教室」との出会いは2年ほど前。

 

「ワードやエクセル をきちんと使えるようになったら就職にも役立つかと思って通うようになったのがきっかけです」

 

もともと大学ではグラフィックデザインを専攻し、イラストレーターやフォトショップといったデザイン系のソフトには馴染んでいたそうですが、ワードやエクセルは文字を入力する程度だったそう。

 

しかし、実際に学んでみると……。

 

「ワードだけでもいろんな機能があって奥が深いんですよ。私のようなヒトは意外に多いと思うんですが、初めてでも文字の入力ができるとなんとなく使えるので、わかった気でいたのですが、改めて勉強してみると全然使いこなせていないことがわかってびっくりしました。

 

さまざまな機能をきちんと理解して使うと、できることもひろがって楽しいんですよ」

 

と微笑む知里さんですが、その人懐っこい“笑顔”と“素直な人柄”が「北上駅前パソコン教室」のインストラクター向きだと見抜いたのが同教室の代表。生徒として通い、順調にステップアップしていく知里さんに声を掛け、「ぜひインストラクターに!」とスカウトしたそう。

 

 

 

 

「声を掛けていただいたときは驚きました(笑) 私はヒトと接する仕事なんてしたことがなかったですし、そもそも就職するのが初めてだったので、社会人1年生の私にインストラクターなんてできるのか、すごく不安でした」

 

しかし、生徒として通っていて感じたフレンドリーで居心地のよい教室の雰囲気と、同じ質問を何度しても丁寧に指導してくれるインストラクターのやさしさに触れ、またワードやエクセルの奥深い世界にも面白さを感じ、知里さんは同教室のインストラクターとして働くことに。

 

それが昨年(2023年)2月のこと。まったく予想していなかった世界で、知里さんの挑戦がはじまります。

 

 

▲パソコンのスキルアップを中心に、ICTに関する幅広い学びの場を提供している「北上駅前パソコン教室」。ワード・エクセル・パワーポイントの国際資格「MOS」(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)にも対応しており、子どもからお年寄りまで幅広い世代が学んでいます。

 

 

▲教室の壁に掲示されているワードの活用例。文字入力だけでなく、さまざまな機能を活用することで、文字の装飾や写真・イラスト・表組なども挿入でき、見やすくわかりやすい資料づくりが手軽に。

 

 

▲こちらはエクセルの活用例。表作成と計算が同時に行えるため、会計報告や家計簿の作成も手軽に。

 

 

教え方に正解はない。ひとりひとりに合った教え方をめざして。

 

“生徒”から“インストラクター”へ、学ぶヒトから教えるヒトへ転身して1年半が過ぎた知里さんは、その日々を振り返って……。

 

「自分で学ぶのとヒトに教えるのは全然違っていて、操作に正解はあっても教え方には正解がないというところで最初はとまどいました。

 

生徒さんは小学生から90代の方まで幅広いですし、例えば同じ操作でも伝え方によってわかるヒトもいれば、わからないヒトもいて、そこが最初は難しくて……。私自身がより細かいところまで理解度を深めていないと、生徒さんひとりひとりに合わせてわかりやすく伝えることができないので、そこが難しいところなんですが、面白いところでもあります」

 

 

▲広々した空間が魅力の教室。ひとりひとりが自分のレベルに合わせて自分のペースで学べるよう個別指導が行われており、わからないところは何度インストラクターに聞いてもやさしく教えてくれると好評。

 

 

知里さんは、この仕事の魅力を「学びが尽きることがない」という言葉で表現します。「北上駅前パソコン教室」では、ワード・エクセル・パワーポイントといったパソコンソフトの操作方法を中心に、小学校で必修化されたプログラミングから、私たちの暮らしにも身近なスマホ・SNSなどの使い方まで幅広く対応しています。そのため……。

 

「パソコンソフトだけでもひとつひとつ特性が違いますし、ソフト自体も更新されていくので、そのたびに新しい機能が増えたり仕様が変わったりして、それをきちんと使いこなせるように私自身が理解していないといけません。そこが最初は大変でしたが、慣れてくると新しい機能を使って新しいことができるたび、それが楽しくて『じゃあこれはどうなの?』と新たな疑問が生まれてきて、学びが尽きることがないんです」

 

 

 

 

さらに、知里さんが学びを深めれば深めるほど、生徒さんの役に立てていると実感できるところが、知里さん自身も……。

 

「やっぱり『できるようになった』と喜んでいただけると、私自身もうれしくなります。最初は就職のためや仕事のために学びはじめた方がどんどん楽しくなって、今では大人の習い事として自分のために継続して通われる方も多くて……。

 

ここに通われる生徒さんは総じて自主的というか、前向きな方が多くて、そういう方たちが新しいことをどんどんできるようになって喜ぶ様子を見られるのは、すごくやりがいになっています」

 

 

 

 

先輩たちに導かれて。頼れるインストラクターへ。

 

最後に、ヒトに教えるインストラクターとして大切にしていることを尋ねると……。

 

 

 

 

「先輩方からも言われますし、私自身もインストラクターとして仕事をしていて大切だと思うのは、先回りしてというか、“察して”動くことです。

 

レッスンはひとりひとりのレベルに合わせて、それぞれのペースで進んでいくので、『質問があるときはいつでも呼んでください』と生徒さんたちにはお伝えしているのですが、生徒さんによっては質問があってもなかなか言い出せなかったり、長い時間悩まれる方もいらっしゃるので、そういうときは『今こういうところで悩んでいるだろう』と察して、私から声を掛けたりして動くようにしています」

 

 

▲先輩の佐々木さんと打ち合わせ。「北上駅前パソコン教室」は他に代表を加えて3人の女性で運営。「社会人1年生の私がインストラクターとしてやっていけるのも、やさしく指導してくださる先輩2人のお陰です」と知里さん。

 

 

また、レッスン以外にも……。

 

「できるようになることはもちろんですが、教室に通うこと自体を楽しいと思っていただきたいので、レッスン以外のコミュニケーションも大事にしています。

 

私自身、社会人になってお金の大切さというものを改めて実感しているのですが、生徒さんはその大切なお金と時間を使って通われているので、なるべく楽しい気持ちでレッスンはもちろんレッスン以外の時間も過ごしていただきたいと思っています」

 

ヒトと接する仕事はもちろん、就職するのが初めてで最初は不安だった社会人1年生の知里さんですが、やさしい先輩たちに導かれ、インストラクターとしてのやりがいと同時に責任感もさらに増している様子。

 

“生徒”から“インストラクター”へ。予想もしていなかった世界での挑戦でしたが、「できた!」を積み重ねる生徒さんたちの笑顔に自信をもらって、知里さんの笑顔も輝いていました。

 

 

▲「北上駅前パソコン教室」では、北上市内の子どもたちが好きな仕事にチャレンジし働く楽しさを体験してもらおうと、9月15日に開催されたイベント「鬼っジョブ~北上おしごとパーク~」にも参加。子どもたちにプログラミングの楽しさを伝える知里さん。

 

 

▲休憩ルームにて。フェミニンカラーの落ち着いたピンクに癒やされるそう。

 

 

▲大学時代はグラフィックデザインを専攻していた知里さん。上の写真は大学時代に手掛けたもの。プライベートでは、その経験をいかし大学時代の仲間とゲームづくりにも挑戦中!

 

 

多田知里さんがインストラクターを務める教室:北上駅前パソコン教室 

 

 

 

 

岩手県北上市大通り1-3-1 おでんせプラザぐろーぶ2F

Tel/0197-65-3004