KITAKAMI NEWS

【20代の肖像】vol.45 ヒトとの関わりを大切に。“20歳”に想いを込めて。

2023年11月30日

きたかみリズム×きたかみ仕事人図鑑

 

 

ヒトとの関わりを大切に。“20歳”に想いを込めて。

 

 

vol.45 髙橋 尚子(たかはし なおこ) 20歳

 

 

今このときしかできないから。「20歳のつどい」実行委員に!

 

 

「中学の頃はなかなかヒトに頼れなくて、自分で抱え込んじゃうタイプだったので、物静かな性格に見られていたと思います。そういう私がこういうイベントの実行委員会に参加して、実行委員長にもなっていると知ったら、中学の同級生もびっくりすると思います。私もまさか実行委員長になるとは思ってもいなかったですし」

 

 

そう言って楽しそうに笑うのは、来年(2024年)1月7日(日)に開催される「20歳のつどい」の実行委員長を務める髙橋尚子さんです。

 

 

「20歳のつどい」は2022年4月1日に成人年齢が18歳に引き下げられたのを機に、今まで北上市主催で行っていた「成人式」を実行委員会主催に変更。2022年度より「20歳のつどい」として名称も変わり、来年1月7日に行われるのが第2回目となります。

 

 

▲昨年度の「20歳のつどい」の様子(2023年1月8日に開催)。

 

 

「私が実行委員会に参加しようと思ったのは、前回の活動の様子をインスタで見たのがきっかけです。やっぱりこういうイベントは一生に一度のことだし、本当に今このときしかできないことなので、思い切ってやってみようと思いました」

 

 

尚子さんは「岩手県立農業大学校」の2年生で、来年3月に卒業。4月から社会人となり、仕事の都合で北上市を離れる予定です。

 

 

 

 

「本当は地元で働きたくて迷ったんですが、私はヒトと話すことが好きなので、幅広いお客さまと関われる仕事がしたくて」

 

 

高校で食品加工の勉強をしていた尚子さん。その経験をいかし、農業大学校では野菜づくりから加工までを学んできました。しかし一方で高校時代にスーパーでアルバイトをしていたとき、お客さまと接する仕事の楽しさを知り、お客さまと関わる仕事に興味が湧いたそう。

 

 

「中学時代の経験もあって、やっぱりたくさんのヒトと関われることってすごく大切だと思ったんです」

 

 

中学時代はなかなかヒトに頼れず、自分で抱え込んで苦労したと語ってくれた尚子さんですが、さまざまな経験を経て、自分の新しい可能性をひろげてみようと思ったそう。そんな尚子さんが選んだのは、全国展開するホームセンターで店舗運営や販売に関わる仕事です。

 

 

「配属先が決まるのは来年の2月頃なので、どこで働くのかまだわかりませんが、幅広くいろいろなことにチャレンジしている会社なので、そういう意味でも幅広くさまざまな方と関わることができるし、いろいろなことにもチャレンジできると思ったんです」

 

 

「20歳のつどい」の実行委員会に参加したのも、さまざまなヒトと出会えると思ったからだそうですが、実際に参加してみた感想は?

 

 

▲農業大学校の卒業研究。尚子さんは栄養価の高いピーマンに注目。一般的な緑色のピーマンは成熟する前に収穫されたものですが、収穫期をのばし赤く成熟させると甘みが増すそう。その赤ピーマンをおいしい加工品にしようと研究の日々!

 

 

たくさんの出会い、ヒトとの関わりに刺激を受けて。

 

 

「20歳のつどい」の実行委員会は、今年度20歳になる主役世代を中心に、次年度20歳になる19歳、昨年度の「20歳のつどい」にも参加した21歳の方を一般から募集。そこで集まったメンバーが実行委員となり、来年(2024年)1月7日の開催に向けて企画を練り、準備を進めます。

 

 

今年度の実行委員は17名(19歳:5名、20歳:10名、21歳:2名)。7月26日に1回目のミーティングが開催され、以後、月2回のペースで集まり活動しています。尚子さんは今年度に20歳となる主役世代のひとりとして参加しました。

 

 

▲「令和5年度 20歳のつどい」実行委員会の1回目のミーティングにて。右から3人目が尚子さん。

 

 

「『20歳のつどい』なので私も最初は20歳のヒトたちだけが集まると思って来てみたら、一個上の先輩がいたり、一個下の子がいたりしてびっくりしました。私としてはいろいろなヒトと交流ができて楽しいのですが、実際に話してみると同年代なんですけど、一個違うだけでも私の知らない世界のことをたくさん知っていて、そのことにも驚きました。新しい発見でした」

 

 

▲月2回行われている実行委員会の様子。担当ごとに分かれて着々と準備が進行中。実行委員には昨年「20歳のつどい」を経験したメンバーもいて、そのアドバイスが心強いそう。

 

 

実行委員会は、4つのグループ(演出・構成、先生からのメッセージ、制作、サプライズ企画)に分かれて活動しています。尚子さんの担当は「先生からのメッセージ」。北上市内にある9つの中学校に出向き、中学時代の担任の先生のメッセージを動画で撮影する役割です。撮影内容を決め、先生のスケジュール確認、撮影日の日程調整などはもちろん撮影・編集も自分たちで行います。尚子さんにはどれも初めての経験ですが……。

 

 

「例えば、私は企画を考えるのが苦手なんですけど、みんなで考えて企画をまとめていると、いろいろな考え方に出会えてとても勉強になります。メッセージの撮影もこれからはじまりますが、自分が苦手なことでもみんながいるし、ひとりでやるわけではないので不安はないですね」

 

 

ヒトに頼ることが苦手だった尚子さんですが、今は頼ることも含めて実行委員会の活動を楽しんでいました。

 

 

 

▲「先生からのメッセージ」を担当しているのは尚子さん含め6名。撮影も順調に進行中!

 

▲昨年度も好評だった「先生からのメッセージ」の様子。

 

 

「大輪の花~そして伝説へ~」に想いを込めて。

 

 

今年度の「20歳のつどい」のテーマは、みんなで話し合った結果、「大輪の花~そして伝説へ~」に決定。北上市は展勝地の桜が有名で、満開の桜とともにヒトとのつながり=和を大切にしていこうというメッセージを“大輪の花”という言葉に。さらに、20歳を機にこれからみんなでさまざまなことに挑戦し、新時代の伝説を若い世代がつくっていこうという意味がそこには込められているそう。

 

 

 

 

「20歳のつどい」の実行委員長を務める尚子さんも、このテーマをとても気に入っています。

 

 

「中学生の頃はなかなかヒトに頼れなくて苦労しましたが、さまざまなヒトと関わるようになって、私自身もヒトと話すことが好きになったし、これからもヒトとの関わりを大切にしていろいろなことにチャレンジしていきたいと思っています。

 

 

そのひとつとしてこの実行委員会の取り組みでも楽しい経験をさせていただいています。実行委員長までやるとは思っていなかったんですが(笑)

 

 

『20歳のつどい』では実行委員長の挨拶もあるんですが、もともと人前で話しをするタイプではなかったので、中学時代の友だちが見たらびっくりすると思います(笑) でも久々の再会ですし、中学を卒業してから5年経って、昔を懐かしんだり、ひとりひとりの変化を楽しんだりしながら、改めてヒトとのつながり、和の大切さを再確認できる会にできたらいいなと思っています」

 

 

そう語ってくれた尚子さん。就職の面接では、物怖じすることなくシャキシャキと歯切れよく話す様子と「声がいい」と褒められ、店舗運営や販売だけでなく社員教育や人材育成などの部署の仕事も向いているのでは、と言われたそう。

 

 

さまざまなヒトとの出会いと関わりを大切に、いろいろなことにチャレンジしていきたいと語る尚子さん。1月7日の「20歳のつどい」では、「声がいい」と褒められた尚子さんの堂々とした挨拶がきっと聞けることでしょう。

 

 

▲「演出・構成」担当のメンバー。

 

▲この日はカメラを持ち、楽しそうに何やら撮影中! 当日はどんな演出が?

 

▲「サプライズ企画」担当のメンバー。

 

▲「サプライズ企画」では参加者を驚かす企画を検討中!

 

▲実行委員会のメンバーと。1月7日の「20歳のつどい」をお楽しみに!

 

 

髙橋尚子さんが実行委員長を務める取り組み

北上市「20歳のつどい」

 

  • 開催日時:2024年1月7日(日)13:00~14:30
  • 会場:北上市文化交流センター さくらホール