KITAKAMI NEWS
北上線のために地域の魅力を伝えたい
(広報きたかみ令和5年2月24日号転載)
北上線のために地域の魅力を伝えたい
阿部 樹(いつき)さん
2月3日の岩手日報朝刊の読者投稿コーナーに、一人の中学生の意見が掲載されました。
南中学校2年の阿部樹さん(写真左) は親友の梅村竜弥(たつや)さん(右)や同級生の仲間たちと、JR東日本北上線存続のための魅力を発信する活動を行うことを宣言したのです。
阿部さんは4歳の時に新幹線の魅力に気付き、今ではすっかり鉄オタになりました。
「一番はまっているのは音。その車両特有の音を聞いたり、録音したりしています」と熱心に語ります。
梅村さんとの出会いも、お互いが鉄道好きと知ったことから。
現在では定期的に電車で旅をしたり、早朝から電車の出庫点検を見に行くほどの〝鉄友〟(てつとも)です。
北上線の魅力発信をし始めたきっかけは、昨年末に梅村さんから存続が危ぶまれていることを聞いたことから。
「すぐに中学生の自分たちにもできることがあるはずだと思いました。ましてや大好きな鉄道のことなので」と、自分たちにできることは何かと話し合いを重ね、年明けから図書館などで情報収集を開始。
そして自分たちの活動軸は西和賀町をはじめとした沿線の魅力を伝え、一人でも多くの人に北上線を利用してもらうことだと考えました。
西和賀町の温泉旅館や錦秋湖、廃線した横黒線跡を訪れ、魅力を再確認。
自身のSNSを通して伝えています。
「梅村君だけでなく、文章添削をしてくれる仲間や、活動を理解してくれる家族に本当に感謝しています」と話す阿部さん。
実は野球部に所属し部活動にも熱心という一面も。
沿線に住む人たちが北上線でお互いの地域を旅するなど、多くの人が沿線の魅力を楽しんでいる将来を夢見て、活動を続けます。