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KITAKAMI NEWS
【市民ライター投稿記事】ネコ仮面が探る!北上にも歌舞伎文化があった!?(前編)
みなさんは「かつら」と聞いて何を思い浮かべますか?
水戸黄門や暴れん坊将軍などの時代劇のかつらでしょうか?
ドリフなどのコントで芸人さんが被るかつらでしょうか?
実はこの北上に古くから地元の芸能を支えてきたかつら屋さんがありました。
今回は橋本かつら店さんをご紹介します。
ただのかつら屋ではなかった!
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お店のドアを開けると、昔の美容室の雰囲気が残る部屋でかつらの髪を結っている女性がいました。橋本かつら店の代表の髙橋イ子さんです。
なんとこの橋本かつら店は、舞台用のかつらを一から手作りしている県内ではここしかない貴重なお店なのです。また、毎年北上展勝地さくらまつりで行われる、花魁(おいらん)道中(華やかな衣装をまとったおいらん一行が練り歩く催し)も橋本かつら店さんを中心とする黒沢尻歌舞伎保存会が主催しています。
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「昔はこの黒沢尻には芸者さんたちがいっぱいいたんだもの。おっきな料亭に行ってお客さんにお酌したりしてね。昔の芸者さんは歌や踊り、三味線でもなんでも免許皆伝されなければ花魁の位にはなれなかったのよ。」と語るイ子さん。
昔、北上には遊郭や芝居小屋が盛んな時代があり、芸者さんや芸人さんがお客さんを楽しませるために技を磨いたのだそうです。
北上にも歌舞伎がある!
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歌舞伎といえば東京の歌舞伎座が有名ですが、私たちの暮らす北上にも古くから歌舞伎の文化があるのはご存知でしょうか?
北上はかつて北上川舟運の中継港があったことから文化交流が盛んな地域でした。かつて明治45年には「寿座」という芝居小屋があり、黒沢尻歌舞伎の前身ともいえる「旦那芝居」「娘歌舞伎」「芸者歌舞伎」が行われてきました。昭和55年には地芝居(地元のアマチュアの人々が行う歌舞伎などの芝居)の伝承のため橋本かつら店さんをはじめとする有志により黒沢尻歌舞伎保存会が発足し、現在に至っています。
(地芝居ポータルサイトjishibaiportal.com(外部リンク)より)
イ子さんご自身も、子供の頃にこの橋本かつら店のお母さん(のちに縁がありその息子さんとご結婚)に歌舞伎を習っていたそうです。また、橋本舞踊劇団としても活動しており、イ子さんのお子さんやお孫さん、地域やご縁のある役者の方々が出演し、華やかな芝居が開催されています。
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イ子さんのお孫さんの高橋青利さんのご活躍についてもきたかみリズムのKITAKAMI NEWS 20代の肖像に掲載されておりますのでこちらも併せてお読みいただけると、より深く魅力を知ることができるかと思います。
かつらの工房へ!
黒沢尻歌舞伎や舞踊劇の写真を見ながら昔のお話をうかがった後、かつらの製作現場を案内して頂きました。手作業で作られるかつらは、一つ一つ使用する人の頭のサイズに合わせて作られるためピッタリとはまりズレないそうです。また、一本一本縫われている髪の毛も抜けないように引っ張ると更に締るような造りになっているそうです。
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稽古場も見せて頂きました。
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お芝居の振り付けはイ子さんが考えていて、
また、東京からもお芝居の先生がよくいらっしゃっているそうです。
無数の舞台道具と衣装
稽古場の上が屋根裏部屋になっており、忍者屋敷にありそうな階段を昇っていくとたくさんの道具が部屋の奥まで置かれていました。
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道具一つにしても役柄に応じて使う物が違うとのことで、演劇の奥深さが伝わってきます。
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花魁道中で使用される下駄も見せて頂きました。
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とても大きく、例えるなら象の足といったところでしょうか。
重さもあるため花魁道中を途中でリタイアする方もいるそうです。
衣装部屋も案内して頂きました。
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衣装は一着一着役者さんのサイズに合わせるため、都度直しが必要なのだそうです。
お知らせ
今回は橋本かつら店さんについてお伝えしましたが、ここでお知らせです!
黒沢尻歌舞伎が10月30日にさくらホールの中ホールで開催されます。
ぜひお出かけください!
次回の取材はいよいよこの黒沢尻歌舞伎に迫っていきたいと思いますので後編をお楽しみに!
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