KITAKAMI NEWS

【20代の肖像】vol.3 石澤裕也(いしざわ ゆうや 26歳)

2020年5月19日

きたかみリズム×きたかみ仕事人図鑑

 

“好き”に導かれて北上市へ。
夢は、地域に寄り添う「メガネ屋さん」。

 

 

福岡県から北上市へ。不動産屋から「メガネ屋さん」へ。

 

福岡県出身の石澤裕也さんが、北上市内にある「メガネ屋さん」に初めて訪れたのは、2019年8月のこと。地元の大手不動産会社に勤めていた石澤さんは、2018年9月に秋田県秋田市に転勤となり、もうすぐ1年が経つというときでした。

 

「初めてのお店って緊張しますよね? 僕が『メガネの松村』で初めてメガネをつくるときもそうでした。

 

でも、5分も話していると緊張もほどけて、自分が気になっているところとか、こういう感じにしたいという要望をすんなりと言える雰囲気があったんです」(石澤さん)

 

 

石澤さんは初めて訪れた「メガネの松村」で、数あるブランドのなかから自分好みのフレームを選び、お気に入りの一本をつくっていく過程を通して、アイウェアとしての「メガネ」の奥深い世界を知り、さらにお客さまに寄り添う「メガネの松村」の「接客」に触れて、改めて自分が昔からやってみたいと思っていた「接客」の仕事を意識するように……。

 

「それまでメガネは『見えればいい』という感じで、とくにこだわりもなかったんですよ。

 

でも、このお店でファッションとしてのメガネの魅力に気づかされて、プライベートなことまでふつうに話せるアットホームなお店の雰囲気も心地よくて、何度か通っているうちにここで働きたいという想いが強くなっていきました」

 

そう語る石澤さんが「メガネの松村」で働くようになったのが2020年1月。同店を初めて訪れてから5カ月後のことでした。

 

 

 

きっかけは「チアリーディング」。“好き”に導かれて……。

 

そもそも秋田市で暮らしていた石澤さんが、北上市にある「メガネの松村」を訪れた理由はなんだったのでしょう?

 

そのきっかけをつくったのが、「チアリーディング」です。石澤さんは大学で男性がやっているチアリーディングのパワフルでダイナミックなパフォーマンスに魅了され、即入部。以来、就職してもチアリーディングを続けており、転勤先の秋田に社会人チームがないとわかると、仙台市にあるチームを見つけ出し、秋田から通うほどこの競技のトリコに。

 

▲大学時代の様子。女性を支えている男性が石澤さん。

 

▲石澤さんは現在、北上市のチアリーディングチーム「Diamonds」で活動中!

 

そんな石澤さんが所属していた仙台市のチームが、北上市にあるチアリーディングチーム「Diamonds」(ダイアモンズ)と合同で2019年の夏の大会に参加することに。そして、そこで出会ったのがDiamondsのコーチであり「メガネの松村」の常務取締役を務める松村淑子さんです。

 

この出会いが石澤さんにとって大きなターニングポイントとなりました。

 

 

 

100年育まれてきた、地域に寄り添う「接客」を学びたい。

 

福岡県出身の石澤さんは、もちろんご実家も福岡にあります。にもかかわらず、転勤先の秋田市から岩手県北上市の「メガネ屋さん」に転職。そこに不安は……。

 

「地元から遠く離れていることもあって、最初は『大丈夫かなあ』という不安が正直ありました。

 

でも実際に暮らしてみると、北上市のほどよく田舎でほどよく都会という感じとか、どこかのんびりとした時間の進み方とか、そういう街の雰囲気が僕の出身地とすごく似ていて居心地がいいんですよ。

 

それに、お店に来てくださるお客さまは昔からこの地域に暮らしている方が多いんですが、ヨソから来た僕にも『昔はこうだったんだよ』とプライベートなところまで隠さず親切に話してくださいます。そういう距離感もいいなって思います」

 

 

そう語る石澤さんは、お客さまとこうしたあたたかい関係性が築けるのも、「メガネの松村」が北上市という地域に寄り添い、育んできた100年を超える歴史があるからだと感じています。

 

「地元のお客さまに寄り添って、『いいメガネ屋さんがある』と信頼されて、その期待に応えるためにもっと良くなろうと努力して……。そういうサイクルができあがっているから100年以上も続いているんじゃないかと、それはこのお店で働かせていただいて感じたことですね」

 

 

だからこそ、「このお店で、この街でメガネ屋さんの仕事をずっと続けていきたい」と力強く言い切る石澤さん。かつては、メガネは「見えればいい」派だったそうですが、「メガネの松村」で働くようになってご自身のコレクションは早くも6本に!

 

▲石澤さんのメガネコレクション。右上より時計まわりで、「オークリー」「トム フォード」「レイバン」「アイバン」「ジャポニスム」「トム フォード」。ちなみに、石澤さんが「メガネの松村」を初めて訪れたときにつくったメガネが左下の「アイバン」。今でも一番のお気に入りです。

 

 

「メガネの松村」でメガネの奥深い世界に魅了され、地域に寄り添う「メガネ屋さん」という仕事に大きなやりがいを見出した石澤さん。

 

北上市に来てまだ5カ月ですが、目指すべき道はくっきりと見えていて、そこに迷いはありません。

 

 

 

メガネの松村 本店

岩手県北上市本通り2-3-43
Tel/0197-64-6121
営業時間/10:00~19:00
定休日/水曜日

 

◇石澤裕也さんについては、「きたかみ仕事人図鑑」でもご紹介しています。詳細は、こちら