KITAKAMI NEWS
【市民ライター投稿記事】東陵中学校、31年の歴史にありがとう。 ~地域の方々に愛され、「81人のきょうだい」は未来へ羽ばたけ !!~

令和8年3月をもって閉校する東陵中学校。
今回、その節目を前に、学区・学年を代表する生徒さん4名と校長先生にお話を伺いました。
3年生は東陵中学校最後の卒業生であり、言葉では言い表せないほどたくさんの思いがあると思います。また、1・2年生は4月から北上中学校と統合し、新しい仲間との出会いがあり、夏からは新校舎での学校生活が始まります。閉校するのは寂しくもあり、これからの期待と不安が入り混じる中で、「今の気持ち」を素直に語ってもらうことにしました。

まずは、3月12日に卒業する、3年生の平野 寿一(じゅいち)くん。

学校生活の思い出は「運動会の全校リレー」。体育館のギャラリー室は、卓球部として汗を流して活動した、特に思い入れのある場所だそうです。学校は高台にあるため、とても見晴らしがよく開放的であり、「自然に恵まれていることが自慢」と話してくれました。正直なところ、寂しい気持ちはあるようですが、4月から次へのステップへ、新しい気持ちで切り替えて飛躍してほしいです。平野くんは、さすが“お兄さん的存在”で、落ち着いた印象を受けました。
次は2年生の女子2人です。

▲2年生の千田さん(左)と鈴木さん(右)
千田 紗也栞(さやか)さんにとって思い出に残っている行事は、「予餞会(3年生を送る会)」。4月からの北上中での生活については「100%期待しかない!!」と、寂しさより楽しみが勝っているようです。3年生になってもソフトテニスを続ける予定で、4月からの新しい仲間には「めっちゃ、うるさいけどよろしく!!」と話す、元気で明るい笑顔が印象的でした。新校舎のプールが2階にできることにとても興味があり、楽しみにしている様子でした。
それから、同じく2年生の鈴木徠心(すずきくみ)さんにとっては、10月に行われた「東陵祭」が思い出に残っているそうです。学年ごとの合唱や劇があり、作品づくりもしっかり取り組み、素敵に展示されたようでした。東陵中といえば、優しいグリーンのブレザーが特徴的で、制服がかわいいことが自慢だと話してくれました。鈴木さんは、はじめは東陵中のクラスで過ごすのが一番いいと思い、不安40%、期待60%でしたが、今は100%期待を持っているとのことです。
鈴木さんにとってお気に入りの場所は、3階から見る景色です。春は桜、秋は紅葉、夕焼け…と四季が感じられる点が最高で、鈴木さんに東陵中がとって愛着のあることが、優しい口調から十分伝わってきました。鈴木さんも3年生になってもソフトテニスを続けるとのことで、ぜひ楽しんでほしいです。
去年4月に入学した戸田颯祐(とだそうすけ)くんは、給食が思い出に残っており、給食の中でもカレーが美味しくてお気に入りで、好きな場所は体育館だそうです。

また、東陵中といえば、「学年ごと、地域ごとのつながりが強く、全校生徒みんな仲が良く、先生がフレンドリー」と語ってくれ、信頼関係の強さを感じました。
閉校は少し悲しいが、次への期待が大きく、2年生からは陸上部で心機一転がんばると話してくれました。1年生で不安がたくさんあるにも関わらず、新しい仲間には「よろしくお願いします!!」と頼もしい一言に、私も元気をもらいました。4月からは、今以上に学校生活を謳歌してほしいです。
最後に、校長の中村 匡(ただし)先生にお話を伺いました。

校長先生にとっては、桜の季節の校歌碑がある場所が、心が洗われて落ち着く感じがする、お気に入りの場所だそうです。赴任されて2年。生徒たちや親御さんから閉校や統合の不安や心配の声があり、たくさんのご苦労や葛藤がある中、先生方と前向きに協力して「チーム東陵」として一丸となり、今日まで生徒たちと向き合い、いろいろなことに取り組み乗り越えてきたことを話してくださいました。
全校生徒を「81人きょうだい」として、ご自身にとっては孫のような気持ちを込めて、3年生には最後の卒業生として「夢や希望をもって一生懸命かっこよく生きろ!!」と明るくて力強い言葉をかけてあげたいとお話しされました。「3年生は長男、長女として常に下級生をリードし、1、2年生は妹、弟として上級生の背中を押し上げ、お互い助け合いの精神で、本当に強い絆で結ばれて繋がっています!誰一人として欠けてもダメだと思うし、この81人だからこそ笑って元気に次のステップへ羽ばたき、前進できるのだと思います」と力強い口調で語られました。
学校は地域の方々に“恩返し”をし、生徒たちは“恩送り”※の精神を持ち、受けた恩は感謝とともに次の世代に送る…見返りを求めない“善意のバトン”をつないできた東陵中の伝統を持ち続けてほしいとお話ししてくださいました。
※“恩送り”とは、見返りを求めない行動であり、社会全体で善意の輪を広げる「Pay it forward(先払い、次に送る)」という考え方があります。

終わりに
今回、閉校を前にした中学校の取材を通して、生徒たちの前向きな姿勢にエールを送りたいと思いました。また、東陵中学校の学区は地域全体が子どもの教育への関心が高く、PTA活動にも協力的であり、地域に守られ支えられていることが分かりました。
今後、東陵中学校の体育館やグラウンドは部活動等で活用される予定ですが、私の想いとしては、ぜひ校舎も有効利用し、地域貢献の場として受け継がれてほしいです。
突然にも関わらず、取材を快く引き受けていただき、それぞれの「今の気持ち」をお話ししていただいた皆さんに心から感謝申し上げます。
今年は午年だけに、何事もうまくいく年となるよう願っています。





